神戸市西区で誤解の多いカバー工法｜重ね葺きできない屋根の特徴とは？

2025年7月14日

はじめに｜神戸市西区で増える屋根リフォーム…でも「カバー工法」ができない家もある？

神戸市西区では、築30年以上の戸建て住宅を中心に、屋根の劣化や雨漏りトラブルが増えています。
その中で注目されているのが「屋根カバー工法（重ね葺き）」というリフォーム方法。
古い屋根材を撤去せずに、その上から新しい屋根材を重ねることで、コストを抑えながら屋根を刷新できるのが最大のメリットです。

しかし、この工法はすべての屋根に適用できるわけではありません。

既存屋根の劣化状態や構造次第ではカバー工法ができないケースも多く、無理な施工は雨漏りや耐震性の低下につながることも…

この記事では、カバー工法に向かない屋根の特徴、判断基準、正しいリフォームの進め方を、神戸市西区の気候と住宅事情に基づいて解説します。

第1章｜屋根カバー工法とは？基本の仕組みとメリット

カバー工法の仕組み

既存屋根の上に防水シート＋軽量屋根材（ガルバリウム鋼板など）を重ねる工法
屋根を「二重構造」にすることで遮音・断熱効果も向上
工期が短く、撤去費用・廃材処分費も抑えられる

カバー工法の主なメリット

✅ 葺き替えよりも費用が安く、約70万〜120万円が相場（30坪）
✅ 工期が短く、2〜4日程度で完了することが多い
✅ 廃材がほとんど出ないため、環境にもやさしい

第2章｜重ね葺きできない屋根の特徴とは？

1. 既存屋根に雨漏りが発生している

屋根下地（野地板）が腐食している可能性あり
下地を確認せずにカバーすると雨漏りが悪化することも

2. 野地板が劣化・腐食している

スレートの浮きや波打ち、踏んだときの沈み感があると要注意
重ねることでさらに構造が弱くなるリスク

3. 既に一度カバー工法をしている屋根

二重構造の上にさらにカバーすると重量過多・耐震性低下の原因に

4. 和瓦・瓦屋根全般

凹凸が大きく、平坦な屋根材である金属板が密着しない
葺き替えか一部撤去＋カバーなど、別プランが必要

5. 下地勾配（屋根の角度）が緩すぎる

勾配1寸未満などは雨水が滞留しやすく、金属屋根が不向き

✅ POINT：カバー工法に向かない屋根の多くは、「見た目では判断できない」状態にあります。必ず専門業者による現地調査が必要です。

第3章｜神戸市西区で特に注意すべき屋根タイプと環境

塩害・湿気による劣化進行

神戸市西区の海沿い・工業地帯では、塩分や粉じんによる劣化が早い
金属ビスの錆び、野地板の腐食が進行しやすい

勾配が緩い「陸屋根」風スレート屋根

新興住宅地に多く、見た目はモダンでも雨水が滞留しやすい設計
カバー工法が適さない勾配の可能性がある

既築30年以上のスレート屋根

アスベスト含有品が残る場合もあり、処理コスト・安全対策が必要
屋根全体の耐久性が落ちているケースが多い

第4章｜正しい判断のための現地調査とチェックポイント

専門業者による点検内容

屋根材の割れ・浮き・ズレの確認
棟板金や谷板金の浮き・破損
屋根裏からの雨染みや野地板の沈み
屋根勾配の計測、通気構造の確認

無料点検を依頼する際のポイント

✅ 点検写真をレポートで提出してもらう
✅ カバー工法の可否を明確に伝えてもらう
✅ 無理な営業・即契約を避ける（セカンドオピニオン推奨）

第5章｜カバー工法がNGな場合の代替リフォームと費用相場

葺き替え工事

既存屋根材を撤去し、新しい屋根材と野地板を施工
スレート→ガルバリウム鋼板など
相場：100万〜180万円程度（30坪）

部分補修＋塗装メンテナンス

屋根材に問題がない場合は塗装で延命も可
相場：60万〜90万円程度（足場代込み）

軽量金属屋根への切り替え（葺き替え）

耐震性を重視したリフォームとして注目
ガルバリウム・ジンカリウム・横葺きなど

よくある質問（FAQ）

Q1. 見た目がきれいでもカバー工法できないことはある？

はい。屋根の表面がきれいでも、下地や内部構造が劣化していればカバー工法はできません。見た目では判断が難しいため、必ず点検を受けましょう。

Q2. 一度カバー工法した屋根をもう一度カバーできますか？

できません。二重カバーは重量オーバーで構造への負担が大きく、耐震性も下がるため危険です。

Q3. カバー工法ができるかどうかは無料で判断してもらえますか？

はい。点検無料の業者が多く、写真付きでレポートを提出してくれる会社を選ぶのがおすすめです。

Q4. カバー工法に火災保険は使えますか？

基本的には使えません。経年劣化への予防的施工は対象外で、風災などの被害時の修理に限られます。

Q5. 点検後にしつこい営業をされないか心配です…

当社ではご希望がない限り営業連絡や訪問はいたしません。写真報告書を元に、必要最小限の提案をいたします。

まとめ｜「できる屋根」と「できない屋根」を見極めて正しいリフォームを

✅ カバー工法は魅力的なリフォーム手法だが、すべての屋根に適用できるわけではない
✅ 神戸市西区の塩害・湿気・築年数によっては不適格なケースも多い
✅ 点検を受けて、自宅に合った方法（カバー or 葺き替え）を判断するのが後悔しないコツ
✅ 無料調査＋報告書付きの業者を選んで、安心・納得の屋根リフォームを進めましょう